地獄という名の天国

休むことなく時を刻む古い時計

なぜ止まらないのか

なぜ動き続けるのか

もう誰も傍にいないのに

もう誰も時間を必要としないのに


それでも動き続ける時計

悠久の時を刻み続ける時計

それは想像を絶する長い時間

故に残酷で

故に美しい


あぁそうか

時の中に永遠があるというのなら

時計よ

君が刻むその時の中へと

連れて行っておくれ


「天国という名の地獄」があるのなら

「地獄という名の天国」もあるのだろう？


さぁ時計よ

お前が刻む時は

どちらの世界かな

order made

あなたの髪は短くしよう


色は銀色にしよう

目は碧色にしよう

あとはどうしますか？


目は二つですね

耳も二ついりますか？

手はどうしますか

足は必要ですか？

口は一つでいいのですか？


これは全て決まっている事です


一つだけ願いを聞きましょう


…それが願いですか？


本当にいいのですか？

わかりました

その願い


聞き入れました



神様は言った


私の心臓は二つ必要だと


私は願いを言った





心臓は一つでいいと




もう一つの心臓は（命は）


これから出会う愛する人と

共有するために

おいといてください、と



叶った願い

出会った奇跡


さぁ

あなたは

どんな自分を

願いますか

Blind

わからない

見えない

知らない

つまらない


こんな世界


消えちゃえばいいのに



あなたが壊した私の世界

土足で踏み入った私の世界


血の鎖で繋がれて

因果は断ち切られずに


また出会う


だからもう一度

支配を


足を

手を

首を


拘束して


これは既にわかっていたこと

これは既に見えていたこと

これは既に知っていたこと


これは以前からつまらなくなんて

ないこと



消えちゃえばいいのに

そう思うのに


消えるべき世界は


どちら？

輪廻

巡る巡る…この世界

あなたに会えたのは奇跡で

一緒に過ごした長い時間

永遠と想われた幸福の時


離したくないと願う

離れたくないと…願った


だけど遅かった




あなたの大きな手が

あなたの広い背中が

あなたの…温もりが


自らの願いとは反して

離れていった


それは輪廻のごとく


私を蝕む



ねぇ…約束しよう

私が死んだら次はあなた


そして共に誕生を迎える

そう…まるで輪廻のように


あなたと私は


永遠に廻り続ける…

Dance

さぁ踊ろう


縛り付けた心の鎖

解き放ち


手を取り

足を取り



さぁ踊ろう


君には薔薇がよく似合う


真っ赤な真っ赤な

赤い薔薇



さぁ唄おう


血の流るる

戯曲に合わせて


…さぁ手を取って？


拒絶はない

あるのは肯定と


虚無の彼方に寄せる



幻想の想い



さぁ踊ろう

さぁ唄おう



足が壊れるまで

声が消えるまで